バイク・ドライビングテクニック~後ろに人を乗せて走る~
二人乗りのルール
バイクのタンデム走行は誰でもできるわけではありません。
まずは、道路交通法の規定による制限があります。
一般道路を走行する場合は、20歳以上で、かつ、自動二輪免許を取得してから1年以上のドライビング経験が必要です。
また、平成17年の4月から解禁になった高速道路のタンデム走行は3年以上の経験が求められています。
二人乗りというのはいとも簡単にできるように思えるかもしれませんが、このように規定が設けられているのですから、高度な運転能力とテクニックが必要ということがお分かりいただけるでしょう。
自転車においてもそうですが、二人乗りをしようとなると、後ろに乗る人の体重や乗り方によってバランスが崩れます。
二人乗りをしようとしてもうまくいかずに、あきらめた経験がある人もいるかもしれません。
これはバイクにおいても同様で、エンジンの力があるとはいえ、体でバランスをとって走る乗り物である以上、後ろに人を乗せるにはテクニックを要します。
後ろに乗る人も技術が必要
また、ドライバーだけでなく、パッセンジャーと呼ばれる後ろに乗る人もバイクの構造や乗り方をある程度理解して、協力をしないと危険が伴うため注意しましょう。
まず、乗る際にはドライバーはハンドルをしっかり握って、安定した姿勢を整えたうえで、パッセンジャーに乗るよう声をかけます。
また、お互いに乗る合図や降りる合図をしあうことも、転倒防止のためには不可欠です。
スタート時点はドライバーは右足をステップ、左足を地面に置いた姿勢から始まり、加速が始まったら、パッセンジャーはドライバーの腰を足でしっかり挟まなければなりません。
手はドライバーのベルトやタンデムバーをつかんで、体重を支えるようにしましょう。
この姿勢は加速時だけでなく、減速する際も大切になります。
タンデム走行の場合は、コーナリングで息を合わせることも大切になります。
単独走行より重量が重いため、バランスが崩れると転倒にもつながりかねません。
カーブに差し掛かるときは、ドライバーはパッセンジャーに合図を送ったり、声をかけたりしたうえで、十分に減速してコーナーに臨みます。
基本的な姿勢としてはドライバーの肩がハンドルと平行に位置するようにし、パッセンジャーはコーナーではよりいっそうホールドを強くします。
後ろに座るパッセンジャーはコーナーで恐怖を感じることがあるので、ドライバーの肩越しに前を見るように心がけましょう。
ドライバーが傾けば、パッセンジャーも同様に傾くことが鉄則になります。
反対方向に傾いたり、後方にのけぞるような姿勢を取ったりすると、最悪の場合コーナー走行中に放り出されるリスクもあるためです。