7月 2023アーカイブ

名古屋を代表する「有松」を堪能

江戸時代の面影が残る有松

有松は、名古屋市内とは思えないような江戸時代の昔のたたずまいを残す町として知られています。
江戸時代の東海道をにあたる有松は約800mほどの区間で、1984年には名古屋市の街並み保存地区第1号にも指定されています。
2013年には電柱も撤去され、昔の景観が楽しめるのが有松の特徴です。

古くから鳴海宿と池鯉鮒宿との間に位置する茶屋集落として栄えてきた有松は、伝統工芸の「有松絞り」でも有名です。
2016年には国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されただけではなく、2019年5月には文化庁によって「江戸時代の情緒に触れる絞りの産地~藍染が風にゆれる町 有松~」として日本遺産にも認定されています。

有松・鳴海絞会館で歴史をたどる

有松は町並みを眺めるだけでも情緒がありますが、有松・鳴海絞会館があり、ここで資料やビデオを観ることができます。
有松絞りというのは、徳川家康の江戸幕府が始まってすぐの慶長13年、絞り開祖・竹田庄九郎によって始まったもので、絞りの手ぬぐいや浴衣などは当時、街道一の名産品としてもてはやされました。
北斎や広重も有松絞りの繁盛ぶりを浮世絵に描いたほどで、有松・鳴海絞会館では有松絞りの製作工程なども見ることができます。

絞り教室なども開催されていて、ハンカチや手ぬぐい、テーブルセンター、Tシャツなどを実際に作ってみることができますので、興味のある人は教室開催の日程を前もって問い合わせておくのがおすすめです。
館内ではもちろん、有田絞りの反物やネクタイ、テーブルクロスなどを購入することもできます。

有松地区からバイクで約5分のところには有松天満社もありますので、ぜひ立ち寄ってみたいものです。
有松天満社は菅原道真をお祀りしている神社で、道真が好きだった梅の花や愛鳥の鷽(うそ)、牛の石像などもあります。
道真が丑年の丑の日、丑の刻に生まれたことから、臥牛像の自分の痛い部位と同じところをなでると病気が回復すると言われています。

有松のおすすめグルメポイント

有松に行ったら、ぜひ試してみたいのが「日本料理 やまと」の蟹すき鍋会席です。
繊細な味わいの蟹すきの他にタラバガニのお造りや蟹の茶碗蒸し、天ぷら、焼き蟹なども堪能できて、お値段も驚くほどリーズナブルです。
有松ならではの古い建造物なので、昔の栄華を思い起こしながら食事をいただくのも一興です。

軽くひと休みしたいライダーには「ダーシェンカ・蔵」もおすすめです。
古い家屋の中にはクロワッサンやあんぱん、クリームパンなどがずらりと並んでいます。
有松へのアクセスは名古屋第二環状自動車道・有松ICから約1分、または名古屋高速3号大高線・笠寺ICから(約20分)が便利です。