通話性能で比較するインカムの実力
Bluetoothインカムを選ぶ際に重視したいのが、通話性能です。ツーリング中にクリアな会話が可能かどうかは、通信の安定性やノイズ処理機能の精度によって大きく左右されます。たとえば「B+COM SB6XR」は最大6人までの同時通話に対応し、高音質スピーカーを搭載しています。「聴きトーク」機能により、音楽やナビの音声を聞きながらの通話も可能で、複数の情報を同時に扱える構造になっています。
一方、「SENA QUANTUM SRL」は最大24人まで接続できるMeshインターコム方式を採用しており、特に大人数でのグループ走行に適しています。6台以上を接続すれば通信距離は最大8kmまで延長されるため、長距離移動でも安定した通話環境を維持できます。
音質面ではHarman Kardonによる音響チューニングが施されており、音楽再生も含めて満足度の高い仕上がりです。こうした通話性能に優れたモデルを選ぶことで、走行中のストレスを軽減し、会話を楽しむ余裕も生まれます。
バッテリー持続時間の影響
長時間のツーリングでは、バッテリー性能も重要なポイントです。途中で電源が切れてしまえば、会話だけでなくナビの利用もできなくなり、快適さが損なわれる要因となります。「MIDLAND BT R1 Plus」は連続通話で最大20時間の使用が可能で、自動音量調整機能やRCF監修の高音質スピーカーも備えたモデルです。日帰りから中距離のツーリングであれば十分な性能といえます。
また、「CIEL T20」も最大20時間の連続使用に対応し、最大8人でのグループ通話が可能です。初回接続が簡単に行える「ソニックペアリング」機能が搭載されており、インカムに不慣れなユーザーでも扱いやすい構造です。
バッテリーの持続時間は使用頻度や走行距離にも影響するため、フル充電でどの程度使えるかを事前に確認しておくと安心です。特に日をまたぐツーリングや宿泊を含む移動では、余裕のある稼働時間が快適性につながります。
価格帯ごとのモデル特性
Bluetoothインカムは1万円未満のエントリーモデルから、3万円を超えるハイエンド機まで幅広い価格帯で展開されています。初めて使用する方や、ソロツーリングを主とする場合には、1万円前後の「CIEL ソロメイト」が選びやすいモデルです。最低限の機能として、音楽再生やナビ音声への対応があり、軽量で取り付けもしやすく設計されています。
2〜3万円の価格帯では、「CIEL ツアーメイト」や「シティメイト」といった中堅クラスの製品が揃っており、2〜4人での同時通話や高音質スピーカーを備えることで、複数人での利用にも適しています。
さらに3万円を超える「B+COM SB6XR」や「SENA QUANTUM SRL」では、通信距離・通話人数・音質・防水性など、あらゆる面で高い性能を持ち合わせています。頻繁に使用する方や、通話品質を妥協したくない方にとって使いやすいでしょう。
インカム選びでは、自分の用途や走行スタイル、そして予算に合ったグレードを見極めることが重要です。単に価格だけで判断せず、必要な機能が備わっているかを確認したうえで、納得できるモデルを選ぶことが、長く使い続けるためのポイントです。
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